Anthrax(炭疽菌)
Bacillus anthracisの感染によっておこる人獣共通感染症
- 皮膚炭疽:自然感染の95%以上が皮膚炭疽
- 腸炭疽
- 肺炭疽:生物兵器によるものの可能性を考える
炭疽は発展途上国に多い。(アジア・アフリカ・東ヨーロッパ・南中央アメリカなどの田舎の地域)
スペイン中部からギリシャ、トルコを経てイラン、パキスタンに及ぶ汚染地域は、炭疽ベルトとも呼ばれる。
最近の米国での生物テロによる発生は、郵便物に粉と一緒に炭疽菌を同封したことにより生じた。最初の症例は2001年9月27日に発症しているが、結局12月7日の時点で肺炭疽11例(すべて確定例)、皮膚炭疽12例(確定7例、疑い5例)、計23例の症例を出している。
皮膚炭疽(炭疽よう):自然感染による炭疽の95%以上が皮膚炭疽である。
創傷部から体内に取り込まれる。炭疽菌や芽胞を含んだ動物、またはその成分と接触した後1~10日して小さな掻痒性、無痛性の丘疹が出現し、周囲に発疹と浮腫が出現する。丘疹は崩壊し、潰瘍を形成する場合がある。局所リンパ節の腫脹が著しい。未治療の場合の致死率は10~20%とされる。
腸炭疽(出血性小腸炎):感染獣の肉を摂食して発症する。症状は悪心、嘔吐、食欲低下、発熱で始まる。2 ~3 日後に、激しい腹痛と血性下痢がみられる。この激しい症状のあと、毒血症、ショック、死亡に至ることがある。病変は盲腸にみられ、時に他の大腸部や十二指腸にもみられる。致死率は25 ~50%とされる。
肺炭疽:発生はきわめてまれである。潜伏期間2~5日の後,初期には非特異的な微熱・全身倦怠感・咳が出現するが,数日で一時的に改善する。その後,第2期に移行し,高熱・呼吸苦・チアノーゼ・頚部や気管の浮腫が出現する。胸部レ線上、胸水をともなった縦隔の拡張(縦隔炎)がみられることが多い。未治療での致死率は90%以上に達するとされる。診断は,喀痰のグラム染色では難しく,血液培養やPCR・ELIZA法を用いる。
治療:PCG1200万単位又はDOXY 7~10日間(自然感染の場合)
生物兵器の場合は,上記2剤に耐性を持つよう作製されているのでCPFX400mg×2回を点滴静柱
Travel Medicine 2nd edition Editored by Jay S Keystone p568-569
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